第20回 韓·日 學術交流會 (2025. 11. 21.) 169 を登記原因とする所有権移転登記は、受遺者を登記権利者、遺言執行者を登記義務 者として共同で申請しなければならないと言えるでしょう。10) 3) 受遺者名義の登記申請方法 イ) 争点 包括遺贈の受遺者は、相続の場合と同様に、遺贈者の権利義務をその一身に属す る場合を除き、遺贈の事実を知ったか否かを問わず、遺言の効力が発生する際に受 遺分を包括的に承継するので、包括遺贈による所有権移転登記は相続登記を経ず、 遺贈者から直接受遺者名義で登記を申請しなければならないでしょう。 ただし、遺 贈による所有権移転登記をする前に相続登記がすでに完了している場合、相続登 記を抹消しなければならないかが問題です。 ロ) 研究内容 これに関して相続登記を抹消せずに相続人から受遺者名義で遺贈を原因に所有 権移転登記を申請できるというのが登記実務です。 すなわち、「相続人1人が被相 続人から遺贈を受けたが、遺贈による所有権移転登記をする前に相続人の名義で 相続登記がすでに完了している場合、遺言執行者が遺言に指定されているときに は、相続人の協力なしに遺言執行者と受遺者が共同で(相続登記を抹消せず)、遺贈 による所有権移転登記を申請することができる」ということです。9) 相続人の管理処分権を排除する究極的な目的は、遺言者の意思実現、すなわち遺贈の円満な履行を確保するた めのものであることを勘案すれば、相続人の「すべての」権限が排除されるということは説得力に欠けます。少 なくとも遺贈の実現可能性を高める保存行為を行う権限は相続人にも帰属するとみるべきだからです。また、 訴訟法的に見ても、法定訴訟担当者である遺言執行者の当事者適格は実体法上の管理処分権に基づいたもので あるため、彼の地位を根拠とする実体法上の権利の範囲内でのみ適法に訴訟行為ができると解釈しなければ なりません。したがって、遺言執行者が遺贈目的物の保存行為と関連した訴えを取り下げることは、権限外の行 為として無効と見なければなりません。訴の取り下げは、どこから見ても『遺贈の円満な履行』のためのものと は言えないからだ」とし、上記判決に対して批判的な立場に立っています。 9) 法院行政処、登記先例要旨集第6巻、2001、第248項
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