第20回 韓·日 學術交流會 (2025. 11. 21.) 171 一方、特定遺贈の場合には、相続の開始により特定遺贈の目的物は相続財産とし て一旦相続人に帰属し、受遺者は遺贈義務者に遺贈を履行することを請求できる 債権的請求権を取得するので、相続人名義での相続登記を完了した後、相続人から 受遺者名義での所有権移転登記を申請しなければならないでしょう。 ただし、不 動産登記法第27条は「登記原因が発生した後に登記権利者または登記義務者に対 して相続やその他の包括承継がある場合には、相続人やその他の包括承継人がそ の登記を申請することができる。」と規定し、相続人による登記申請を認めていま す。したがって、被相続人が生前に特定不動産を売渡または贈与したが、登記義務 を履行する前に死亡した場合には、相続人は相続登記を経ずに登記名義を被相続 人としてそのままにして登記義務者として登記申請ができるのと同様に、特定遺 贈による所有権が登記の場合にも相続登記を経ずに受遺者名義による所有権移転 登記を申請できると言えるでしょう。 登記実務も遺贈による所有権移転登記は、 包括遺贈であれ特定遺贈であれ、すべて相続登記を経ずに遺贈者から直接受遺者 名義による登記申請を認めています。 4) 未登記不動産と遺贈登記 イ) 争点 遺言者が死亡当時、未登記状態の不動産を遺贈する場合、受遺者が遺言者名義で 保存登記をした後、所有権移転登記を申請しなければならないかどうかが煩わし い登記手続きを経なければならないか否かに関連し、実務上の争点として登場し ます。 ロ) 研究内容 包括受遺者は相続人と同一の権利義務がありますが(第1078条)、一方では遺贈 の法律関係は家族関係登録簿など公的帳簿で確認できる事項ではないため、遺贈 の目的物が未登記不動産の場合に直接包括受遺者名義で所有権保存登記をするこ とはできないと言うべきでしょう。したがって、この場合には遺言執行者が相続
RkJQdWJsaXNoZXIy ODExNjY=