第20回 韓·日 學術交流會 (2025. 11. 21.) 197 しかし、技術的措置がいくら優れていても、民法上遺言の「方式」を厳格に規定した現 行民法第1065条を改正しなければ、上記技術導入は意味がないと言えるでしょう。 つ まり、技術は真正性を担保する「手段」に過ぎず、これを法的に認める「制度」の裏付けが 必須と言えるでしょう(立法的アプローチの必要性)。 また、遺言制度は国民の財産権 に重大な影響を及ぼすだけに、法改正のためには技術の安定性と真正性担保効果に対 する社会的合意と大法院の慎重な立場を克服することが必要です。 さらに、技術的措 置以外に、遺言の偽造·変造や隠匿を防止するための制度的アプローチも併せて議論 すべきでしょう。 例えば、デジタル遺言を遺言者が直接保管せず、公信力のある第三の 機関(例:法院または公証機関)に義務的に保管させるような中央集中式保管制度を確立 することなどが挙げられます。 結論として、上記のような技術的措置は、ブロックチェーンを利用した記録の完全性 と共同認証を利用した作成者本人確認を結合し、これをオンライン公証のような公的 手続きに統合することを内容としています。これは大法院の電子文書の「文書性」に対 する制限的な解釈を克服する手がかりになると考えます。4) [答弁1-2] 現行民法は、自筆、録音、公正証書、秘密証書、口授証書という5つの遺言方式 を厳格に規定していますが、ここにデジタル遺言を追加することは法改正が必要な事 項であるという点で、そして基本的に裁判官は憲法と法律によりその良心に従って独 立して審判しなければなりませんので5)法改正が行われるまでは、法の文言と異なる解 釈をすることについて慎重な立場を取らざるを得ないということでしょう。また、デジ タル遺言の真偽如何を争う訴訟で、電子フォレンジックなど高度な技術的証拠調査が 必須的に要求されることによって、裁判の専門性とその期間が増加する恐れがあると いう点などもその理由の一つであると考えます。 4) 電子署名法によって認められる強力な電子署名(共同認証)は、遺言者本人の意思を確認するのに「自筆」以上 の機能を遂行し、電子文書が紙の書面の機能を十分に代替することができ、またブロックチェーンの不変性 (Immutability)技術は既存の紙の遺言より偽造·変造防止および隠匿防止の側面でより優れた真正性担保機 能を提供するという点などを理由に挙げられる。 5) 大韓民国憲法第103条参照
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